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古民家のトイレの工事ってどんな感じ
こんにちは。一級建築士の小林大士です。
今回は、古民家のトイレの工事についてお話していきたいと思います。
いまの家のトイレは、ほとんど水洗式と言って、水道も排水も水道局の配管と繋がっているものが多いのですが、昔のほとんどのトイレは、外から見ると煙突が付いてます。言わゆる「ぼっとん便所」。トイレ自体は、どんな感じかというと、水洗トイレのように、便器内に水が溜まってるのではなく便器の真ん中に大きな穴が空いてる便器になります。便座に座ってトイレをするのではなく、便器をまたぐ「和式便器」になります。
ぼっとん便所は、排泄物をトイレ下のタンクに溜めて、ある程度溜まったら汲み取り業者に汲み取りに来てもらうというもの。これが外にある汲み取り枡の蓋です。
蓋をあけると、中が大きなタンクになってます。ここに排泄物が溜まっていきます。今回は、トイレのリノベーションなので実際に「ぼっとん便所」を解体します。ぼっとん便所廻りの床を剥がし、配管を新しくする必要があります。
床に根太が打ってあってそれに、「ぼっとん便所」が固定されてました。建物も古く、壁は泥壁の上に綿壁の仕上げ。腰はタイルが貼ってありました。
横から見ると、こんな感じです。いまの便所と全然違いますね。便器を床下の大きな排管に接続する方式で、この便器だと便器だけ変えるとなると床を剥がさないと無理な構造になってます。いまの「洋式便器」は、床を壊さなくても便器だけ取り換える事ができるので、こんな大掛かりの工事になることはありません。
古民家リノベというのは、古いものを残しつつ再利用できる部分は再利用し、新しい価値を生み出す。物を大切にし、歴史を残すという部分では考え方としては素晴らしいと思います。
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