施工事例
Works
約120坪の角地に建つ、31坪の平屋。
お客様からいただいた大きなご要望は、
「平屋」
「2台分のインナーガレージ」
「タイルデッキ」
という3つでした。
建物だけを考えるのではなく、ガレージ・タイルデッキ・庭までを一つの計画として捉え、敷地の広さを活かしながら、暮らしの場所が自然につながる住まいを目指しました。
02|黒と木、そこに緑を添える外観
重厚感がありながら、すっきりとした佇まい
外観は、黒の外壁にブラウンの木格子を合わせたデザイン。
色数を抑えることで重厚感を持たせながら、木の格子をアクセントとして加えることで、冷たくなりすぎない表情に整えました。
植栽も敷地のあちこちに散らすのではなく、一か所に集約。
黒と木を基調にした、重厚感がありながらもすっきりとしたデザインだからこそ、植栽もまとめた方が、建物も緑も互いにきれいに見えると考えました。
植栽部分には少し土を盛り、「築山」をつくっています。
平坦に植えるのではなく、高低差を加えることで、庭にも奥行きと立体感を生み出しています。
03|ガレージとタイルデッキを一つの居場所に
車を停めるだけではない、屋根のある外空間
約6m×6mの2台分インナーガレージ。
玄関と直接つながっているため、雨の日でも濡れずに家の中へ入ることができます。
さらに奥にはタイルデッキを配置。
車を外へ出せば、ガレージとタイルデッキを一つの大きな場所として使えます。
BBQをしたり、子どもがプールで遊んだり、椅子を出してゆっくり過ごしたり。
ガレージを「駐車する場所」だけで終わらせず、暮らしの幅を広げる場所として計画しました。
04|22帖を、数字以上に広く感じさせるLDK
高さと光、視線の抜けでつくる開放感
LDKは約6m×6m、22帖。
リビング部分を高天井とし、キッチン側の天井との間に高さの変化をつけることで、ひと続きの空間の中にも立体感をつくっています。
天井には連続する化粧梁。
その両側に間接照明を仕込み、梁のリズムと柔らかな光が、空間に奥行きを与えます。
広さを数字だけで考えるのではなく、高さ・光・視線の伸び方まで含めて、体感として広く感じられるように設計しています。
05|視線を紅葉へ導く、レッドシダーの天井
板を張る方向にも、理由があります
キッチンの天井には、レッドシダーを採用しました。
今回少し特徴的なのが、天井の板張りとリビング床のフローリングで、張る方向を変えていることです。
一般的には、板材は空間の長手方向へ張ることが多くあります。
ただ、この家でリビングに入ったときに一番見てほしかったのは、ガラス越しに見える紅葉。
そこでキッチン天井はあえて方向を変え、板のラインが自然と窓の先へ視線を導くようにしました。
室内だけではなく、窓の先に見える景色まで含めて一つの空間として考えています。
06|家具のように空間へ馴染むキッチン
4mのオーダーカップボードで、空間を整える
キッチンはグラフテクトを採用。
背面には、約4mのオーダーカップボードを製作しました。
既製品には品質やコスト面でのメリットがあります。
一方、この場所では壁いっぱいに近い長さと、空間に合わせた細かな寸法調整が必要だったため、カップボードは家具として製作しています。
ダイニングテーブルもカップボードと同じ色味で揃え、キッチン・収納・家具を別々に見せるのではなく、LDK全体が一つの空間として整って見えるようにしました。
07|外から中まで、デザインをつなぐ玄関
視線が4.5m先まで伸びる玄関
玄関は、奥行き約4.5m。
玄関に入った正面には、洗面と2灯のペンダントライトを配置しています。
視線の先に見せ場をつくることで、自然と目線が奥へ伸び、実際の奥行き以上の広がりを感じられるようにしました。
デザインも、外観から切り替えるのではなく、外で使った黒・無彩色・木の雰囲気を室内へ連続させています。
木格子、大きな全身鏡、モルタル調の素材、細いペンダントライト。
色数を増やしすぎず、外から中へ自然につながる、落ち着いた玄関に仕上げました。
08|家族と来客、2つの玄関動線
玄関をすっきり保つ、シューズクローク
玄関からまっすぐ奥へ進むと、家族が普段使うシューズクロークへ。
靴だけでなく、外で使うものもまとめて収納できるよう、両側に可動棚を設けています。
そのまま奥へ進むと、帰宅後すぐに使える洗面へとつながります。
一方、来客はシューズクロークを通らず、そのまま室内へ。
家族の帰宅動線と来客動線を分けることで、収納量を確保しながら、表側の玄関はすっきりと見えるように計画しました。
収納を単独で考えるのではなく、
「帰宅する → 靴や荷物を片付ける → 手を洗う → 室内へ入る」
という一連の流れの中に組み込んでいます。
09|寝室も、光を直接見せない
木と間接照明でつくる、落ち着いた居場所
寝室は、グレーを基調にした落ち着いた色合いに。
壁の一部には木を使い、その上部から間接照明の光を広げています。
照明器具そのものを主張させるのではなく、壁や天井に反射する柔らかな光を使うことで、夜にゆっくり過ごせる空間をつくりました。
10|パントリーより、本当に欲しかった場所を
キッチンの後ろにつくったパウダールーム
キッチンの後ろには、パウダールームがあります。
一般的にはパントリーとして使われることも多い位置ですが、奥様からいただいた
「自然光の中でお化粧をしたい」
というご希望から、この場所をパウダールームとして計画しました。
収納はほかの場所で十分に確保できたため、無理にパントリーをつくらず、本当に欲しかった場所を優先しています。
棚・カウンター・枠・壁紙は近い色でまとめ、正面にはタイル調の壁と丸い鏡。
色数を抑えることで、シンプルで上質感のある空間にしています。
11|毎日の使いやすさを優先した水まわり
洗面・収納・洗濯を、一つの流れに
こちらは、家族が毎日使う洗面スペース。
大きな鏡とワイドなカウンターを設け、すぐ隣にはランドリースペースを配置しています。
デザインだけを優先するのではなく、毎日使う場所だからこそ、清掃性や作業性、収納とのつながりを重視しました。
木の棚をポイントに入れることで、グレーと白を基調とした空間に少し柔らかさを加えています。
12|収納まで動線の中に組み込む
洗面から収納へ。
着替える、洗う、片付けるという日常の動作が、できるだけ短い動線の中で完結するように計画しています。
見せる場所だけをきれいにするのではなく、毎日繰り返す家事や身支度の動きまで含めて、暮らしやすさを整えることも、この家の大切な設計テーマです。















