Cafe fu House

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施工事例

防府市仁井令のお家 2階リビングとR壁のお家

2023.12 竣工

防府市 新築 施工事例

外観は、白い鎧張りという段々に板が張ってあるシンプルなデザイン。玄関が2つあり、片方は、緑色と楕円形のガラスが特徴的なアンティークっぽい玄関。

もう一方は、オークの板張りをアクセントとした真鍮の把手を用いた玄関ドア。「壁の塗装の艶」と「玄関ドアの艶」を合わせることで、壁とドアが一体にみえるようにしました。

 

白い玄関の床は、宙に浮いて見えるように、床の先端を持ち出して作りました。先端を薄くしすぎると、経年劣化と荷重によりひび割れが生じる恐れがあるため、施工前に構造的に大丈夫かどうかを検討して設計しました。

 

 

 

床には、真鍮で「WELCOME」の文字を埋め込みました。シールで貼る文字もありますが、外部だと剥がれてしまう恐れがあるので、真鍮実物をモルタル打設時に埋め込むことにしました。

埋め込む際も、あまり文字をコテで押さえすぎると、真鍮自体が傷が付きます。逆に抑えすぎないとモルタル自体の仕上がりが粗くなるので、どこまでコテで押さえるかの判断が難しい工程でした。

 

 

玄関を開けると、ひときわ輝く間接照明。柔らかな光が高級感を演出してくれます。間接照明を仕込む場合に、事前に仕込む所の壁を先に塗っておかないと後から塗れなかったり、玄関の外から覗いて照明器具が見えないようにかつ、光の反射がきれいにみえるように何度も検討を繰り返しました。

 

間接照明部分の上部の床は、フローリング斜め張り。

通常はまっすぐ張るものを斜めに張ることで、デザイン性を高める効果があります。まっすぐ張るより1.5倍程度時間が掛かりますし、大工さんの技術が必要になります。

 

 

玄関ホールには、「R壁」曲面ラインが幻想的でまるで美術館のような佇まい。R壁と言っても、Rの曲げ角度によって見え方も変わってきます。Rの始まりをどこからにするのか、手前から曲げすぎると無駄スペースができるなど、いろんなことを検討しながらR壁を作りました

 

 

壁だけではなく、ニッチの中もR壁にしました。ニッチの高さ位置によって、見え方が変わってくるので、どの位置、どの大きさにするとバランスよく見えるのかを図面上と現場で、大工さんと何度も打合せを行いました。

 

仕上げのクロス張りの施工難易度も高くなるため、曲面施工の得意なクロス屋さんに施工をお願いしました。クロスとクロスをどこで継いであるのかが解らないぐらい、綺麗に貼っていただきました。

 

 

リビングは、「ロンハーマンカフェ」みたいな空間にしたいというご要望があり、実際に空間がどのような感じなのか、素材の質感はどうなのかを調べるために、福岡県と熊本県に脚を運び、実際に店舗に見に行きました。白を基調とした空間の中に、化粧梁もビンテージ感を出すために古材グレーを使い、アクセントウォールに乱形石の石張りを用いました。

 

乱形石を張る場合、最初から壁に貼るのではなくまず床で、石を仮に並べて行きます。石はタイルと異なり、形が不整形であるため並べながらカットという作業を繰り返して並べて行きます。石張りは、タイルを張るより重く大変な作業ではありますが、実際貼った実物を見てみると石でしか表現することのできない「味わい深い色艶」と「質感」を感じる壁が、空間にはなくてはならない存在になります。

 

古材グレーの色を出すのも、最初に「エボニー」という黒っぽい色を下塗りで塗り、その上からグレーを2度塗りと通常の塗装よりも工程が多く、色合いの調整が難しい塗装になります。照明もリビングの方から見えないように、梁の裏に隠して配置しました。

 

 

 

リビングの床材は、アカシアという樹種を使いました。この樹種は白い木の部分がランダムに入っている色合いです。フローリングを張る際に、なにも考えずに張ってしまうと白い部分が集中してしまうため、張る際に白が偏らないように、白が多いフローリングと白が少ないフローリングに選別して、白がバランスよく均等になるように振り分けて張りました。

 

 

リビングと一体に繋がるテラス。屋根の半分を切り抜き、もう半分は屋根を残すことで明かりを取り入れつつも、雨が降って濡れない空間の両立を図りました。テラスには、プール用の蛇口を付けました。キッチンで料理をしながら、子供たちがプールで遊んでいる姿浮かんできます。

 

 

 

 

内窓から見える階段のペンダントライトはお客様のお気に入り。内窓の高さも「窓上部の白の壁の部分」と「窓下部の白の壁の部分」のバランスの検討と機能性の検討の両者を行い、一番良い高さに窓を設置しました。

 

 

二階の洗面は、大工さんに作ってもらった造作洗面。サイドにはニッチを設け、洗面下部には収納を用いることで収納力を充実させました。洗面ボウルは、縁が薄くすっきりとしたデザイン力の高いフォルム。シャープなエッジが重量感を抑え、スマートでモダンな印象。マリンランプの照明が奏でる陰影は幻想的。

 

 

トイレは、エレガントな空間になるように壁に装飾を取付け、明度を低く抑えることで落ち着いた空間とし、重厚感のある雰囲気を演出。装飾材の色と壁のクロスの色を合わせるために、塗料メーカーとクロスメーカーの両者と打合せを行い、濃淡が出ないように一体感のある空間設計としました。

 

 

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