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News & Blog玄関ポーチの「シビ」と真鍮文字。機能性とデザインを両立する左官の仕事
家づくりでは、大きな窓やキッチンに目が行きがちですが、実は毎日使う玄関まわりにも職人さんの技術がたくさん詰まっています。
今回は玄関ポーチの左官工事をご紹介します。
シンプルなデザインほど、ごまかしが効かない

今回の玄関ポーチは、グレーの外壁とコンクリートの質感を活かしたシンプルなデザインです。
装飾を増やすのではなく、ラインや陰影で美しく見せる考え方。
そのため、わずかな寸法や納まりの違いが仕上がりに大きく影響します。
「シビ」と呼ばれるライン

ポーチや階段に入っている細い溝。
左官業界ではこれを**「シビ」**と呼びます。
見た目のアクセントとして使われることが多いですが、それだけではありません。
コンクリートは乾燥や温度変化によって収縮するため、ひび割れ(クラック)が発生することがあります。
シビを入れることで、その力を分散させ、クラックを目立ちにくくする役割も担っています。
つまり、
機能性 × デザイン
を両立するための工夫です。
ラインの入れ方で印象は大きく変わる

今回は長手方向に1本、直交方向に2本のラインを計画しました。
さらに床面だけで終わらせず、立ち上がり部分までラインが連続するように施工しています。
実はこういった部分は、
・床だけでラインを止めるのか
・立ち上がりまでつなげるのか
・どの位置に入れるのか
によって完成時の印象が大きく変わります。
ほんの数ミリ、数センチの違いですが、完成すると見え方はまったく別物になります。
シンプルなデザインほど、このような細部の積み重ねが重要です。
職人さんの技術が仕上がりを左右する

シビは機械で自動的に入るものではありません。
位置を確認しながら一本一本施工していきます。
幅や深さが揃わなければ美しく見えませんし、ラインが少し曲がるだけでも違和感につながります。
完成後は目立たない部分かもしれませんが、こうした職人さんの丁寧な仕事が全体の完成度を支えています。
真鍮文字で少しだけ遊び心を

今回はポーチの一部に真鍮の文字を埋め込みました。
「Welcome」
住宅としての性能には関係ありません。
ですが、こうした少しの遊び心が住まいへの愛着につながると考えています。
毎日帰宅した時に少し嬉しくなる。
来客時に自然と目が留まる。
そんな小さな仕掛けも、家づくりの楽しさのひとつです。
家づくりは細部の積み重ね
大きな間取りやデザインだけでなく、
・シビの位置
・ラインの連続性
・仕上げの精度
・素材の質感
・真鍮文字の遊び心
こうした細かな積み重ねが住まい全体の印象をつくります。
完成すると当たり前に見える部分ですが、その裏側には設計者の意図と職人さんの技術が詰まっています。
やまぐち工務店では、こうした細部までこだわりながら家づくりを進めています。
